2024年4月に中国では、4年ぶりとなるモーターショー(北京モーターショー)が開催されています。
1500社にも及ぶ企業が出展しており、さまざまな企業が新商品の発表を行っています。
そんな中、中国ではEV墓場と呼ばれる場所があります。新車のEVが所狭しと並べられているものの、そのボディは苔むし、新車とは到底思えない状態で放置されているようです。
その名も“EV墓場”と呼ばれ、中国市場の裏の部分を垣間見ることができます。
EV市場が加熱する中国
世界屈指の消費市場である中国経済。EV市場においても、その傾向は揺るぎないようです。
中国はEVの普及率が急上昇していて、好景気の煽りを受けて、さらに加速度的に普及しています。
しかしながら、昨今の不動産業界の急激な景気後退など、部分的に後退の暗い影が見え隠れしています。
それでも大量生産・大量消費のループは未だ冷めることなく、継続しています。
中国で流行っているフレーズに、“スマホを変えるように、気軽に自動車を買い換えよう”というフレーズがあります。中国市場の勢いを表したようなフレーズになっています。
EV市場に新興企業が参入
加熱するEV市場に、さらに拍車をかけたのが、新興企業の参入です。テスラーのイーロン・マスク氏も言っているように、ガソリン車と比較して、EVは使用している部品の量も少ない為、比較的参入しやすく、成功しやすい分野と位置付けられています。
そして、実際に中国の大手スマートフォンメーカーの“小米(シャオミー)“が参入を果たしました。その他にも様々な企業が何らかの形で、参入を果たしています。
小米はテスラー車より3割以上の低価格でEVを発売し、価格競争へ突入しています。
その一方で問題となっているのが、生産過多となり、行き場を失った未使用のEVです。前述したように広大な土地に未使用のEVが大量に放置されている状況を、SNS上でEV墓場として表現しています。
EVを含む中国市場の動静
EVを含む中国市場は、まだまだ元気で、大量生産・大量消費の縮図は変わっていないようです。
しかしながら、最近の比較的若年層には、その縮図に疑問を持つ人たちも増えつつあります。
車を所有すること自体に疑問を持ち、中国マネーに物を言わせて、無駄に消費を助長することを良しとしない考え方が生まれてきています。
日本のトヨタもEVやハイブリッド車への注力を発表していますが、今後の中国市場が、世界経済に大きく影響することは間違いありません。
今以上に消費が加熱することはないように思えますが、環境問題も含め、何が1番大切なのか、一度立ち止まって考え直すターニングポイントにいることは、間違いないと思います。
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